「カルト問題」――それって宗教の話?自分には関係ないと思っていませんか?
実は、私たちのすぐそばにある問題かもしれません。
たとえば、何気なく入ったサークルが実は宗教団体の勧誘だった。
親が信者で、自分は「宗教二世」「三世」として育った。
――そんな背景を抱える人たちは、身近にいるかもしれません。
人間関係のしんどさや、言葉にできない生きづらさ。
その背後に「宗教」や「カルト」の影響があることもあります。
しかし、こうした事情はなかなか人に話しづらく、支援にもつながりにくいのが現実です。
この講座では、対人援助の現場で必要な「見えにくい背景」に気づくための視点と知識を学びます。
一人でも多くの支援者が、この問題を「自分ごと」として知っておくことで、救える人がきっと増えるはずです。
講師メッセージ
カルト問題に関しては、オウム真理教事件をはじめ、昔から様々に話題になってきました。そして2022年7月の元首相銃撃事件を契機に、宗教2世のことや政治問題にも直結して、再び広く関心を持たれるようになってきています。ただ団体が持つ様々な問題やメディアでの取り扱い等の難しさも有り、福祉や教育、医療等の対人援助に携わる者にとって、何かと苦手意識を持たれがちな領域とも言えましょう。
今回はこの領域に関する基本的なお話(基本編)のあと、いくつかの事例も土台に、支援を求める方々と出会った際、どのようにかかわると良いのか(実際編)等、ご一緒に考えてみたいと思います。