第5回は、10月9日(木)に、みんなで読みたい本(=課題本)、原田マハ著の「暗幕のゲルニカ」で盛り上がりました。
ピカソが戦争の悲惨さを描いた大作ゲルニカをめぐるアート・サスペンス。時間軸が1937~1945と2001~2003の二本立てで併行的に進む展開が巧妙との意見の一方、最近のミステリーではよくあるとの指摘も。主役は、20世紀はピカソの愛人でカメラマンのドラ、21世紀はニューヨーク近代美術館(MoMA)のキュレーターで「ピカソの戦争展」を企画する瑤子。42年間米国で展示された後に、スペインに戻されていたゲルニカを、借りだそうとするMoMAとそれを拒絶するスペインとの駆け引きが読ませる。MoMAの最後の切り札は?最期のシーンも冒頭のシーンとリンクしていて上手い。が瑤子がゲリラに誘拐される顛末はやり過ぎとの多数意見があった。
新たに4人のご参加があり、感想・視点がより多様化し良かったです。
次回(第6回)は12月11日(木)、中原市民館1階、市民活動センターで2時より開催の予定です。
”みんなで読みたい本”は平野啓一郎著の「ある男」(文春文庫、384ページ、924円)です。本作は2022年に映画化されAmazon Prime Videoで見られます。