12月11日午後2時より、武蔵小杉駅より徒歩数分の川崎市民活動センターに9人が集合。みんなで読みたい本、平野啓一郎著の「ある男」で活発な意見の交換があり、盛り上がりました。
もしあなたの伴侶が、突然亡くなった後に、彼ないし彼女が自称していた人物でないことが判明したら?!著名な作家による純文学系の作品だが、ミステリー的要素もあり、エンターテイメントとして面白く読めたとの意見が多かった。戸籍交換による身元洗浄の解明に奔走する主人公が、帰化した在日三世の弁護士であるのも評価された。主人公の夫婦関係にかなりのページが割かれているのも、主筋の展開に陰影をつけているとの好意的意見がありました。ヘイトスピーチ、死刑制度などにも触れている。巻末の参考文献を見ても、京大法学部卒の著者の本作にかける気合がうかがえる。
次会2月12日は葉室麟著の「蜩ノ記」の読後感を語り合うことに決まりました。