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やまゆり生活サポート協会との共催研修会

活動報告概要

11月18日(火)てくのかわさきてくのホールにて、川崎市育成会手をむすぶ親の会・やまゆり生活サポート協会との共催研修会を開催しました。テーマは「知的・発達障害者のお金に関する話」お金の残し方と管理の仕組み~年金、遺言、信託、後見~についての内容で、講師は「親なきあと」相談室主宰/行政書士・社会保険労務士の渡部伸氏でした。親の会会員と一般を含め71名の参加がありました。

渡部氏ご自身が障害者の親であること、東京都世田谷区手をつなぐ親の会の会長でいらっしゃることから、障害者の親としての目線や体験談もまじえてのお話は親近感がわき、参加者も共感するようにうなずきながら熱心に話を聴いていました。障害基礎年金・遺言・信託・成年後見制度と1つ1つの内容が深く、それぞれで研修会が成立してしまうような内容でしたが、深堀せずピンポイントで押さえておきたい事柄をパワーポイントにまとめてあり、パワーポイントを印刷した資料を見ながら多くのことを教えていただきました。

①障害基礎年金ー手続きのポイント、有期年金になった場合の注意点、働いていると年金はもらえない?、生活保護との併給について、他
②遺言ー遺言がなぜ必要か、自筆証書遺言、公正証書遺言、遺言執行者など
③信託ー福祉型(家族)信託、遺言代用信託、特定贈与信託、障害者扶養共済制度、iDeCoなど
④成年後見制度ー後見制度の基本理念・基礎知識、後見人は何をしてくれるのか、障害のある子と成年後見制度、他
盛りだくさんで難しい内容を、事例を挙げてわかりやすく説明してくださり、ポイントをまとめた資料は振り返りで活用できるので、ありがたく思いました。

話の中で「前にできなかったことが今はできるようになったことが増えている、さらに新しいところに入ってきている。だからと言って自分から情報を取るのは難しい。わかりませんよ!言葉を知らなければ検索のしようがない」こと、「話を聞いて良いと思ったらやってもいいし、ピンとこなければアンテナを張って情報をキャッチアップしてほしい」と、研修会や講演会に参加する意義を伝えてくださいました。

お話のまとめで印象に残ったのは「地域の中で接点があれば、本人の面倒は誰かがみてくれる。親なきあとのポイントは【チームで支援する】どうやったらできるか明確ではないが、地域で繋がっていれば誰かがキーパーソンになって関係性が作られるのではないか」そして「社会との接点をもつ、本人も親御さんも!状況は間違いなく昔より良くなっている」と話され、将来への漠然とした不安に少しの安心と希望が見えたように思いました。アンケートには「最後の【いざとなったら何とかなる!】という言葉に勇気をもらいました」との感想があり、この研修会が参考となりどなたかの背中を押すきっかけになっていれば嬉しいです。渡部氏の言葉にあったように、何とかなると心配しすぎず、できる準備をしていきたいと思います。